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2018年5月20日 (日)

ひかりを聴け オーケストラコンサート ♪コトダマの音楽会 partⅡ♪ 5/17 18:30、5/18 18:30

@オーチャードホール
17日: S席1階17列センターブロック
18日: S席1階8列 下手側

中川晃教、三浦大知、木村優一
藤澤ノリマサ(17日)、松下優也(18日)

ピアノ:川田健太郎、葛岡みち
ドラム: 小田原豊 ベース: 渡辺等
音楽監督・指揮: 千住明
東京フィルハーモニー交響楽団

ひかりを聴け ※2台ピアノ+オーケストラ

オン・ブラ・マイ・フ(ヘンデル) /木村
17日: You may cry〜それがあふれる涙なら〜 /藤澤
18日: Eternal now 松下
ふれあうだけで〜Always with you〜 /三浦
Earth Song (Michael Jackson) /中川

悪魔的暗示(プロコフィエフ「4つの小品」より) / 川田 ピアノ演奏

アヴェ・マリア(バッハ=グノー) /木村
ピエ・イエズ(フォーレ) /木村
月の光 (ドビュッシー) /中川
Can’t Take My Eyes Off You(Frankie Valli) /中川
止まらない一秒 /中川
あなたが欲しい(サティー) /17日藤澤/18日松下
17日: 未来への道 /藤澤
18日: 旅立つ日(映画「象の背中」より) /松下
ひかりを聴け/ 三浦
EXCITE / 三浦
music / 三浦+全員

ひかりを聴け/ 全員

『蜜蜂と遠雷』は、ピアノコンクールを題材とした恩田陸さんの作品で、2017年の第135回直木賞と同年の本屋大賞を受賞したベストセラー。

今年の1月には、この小説をベースにしたリーディング(朗読)コンサートが行われました。
木村優一さんとアッキー(大阪公演のみ)は、そのコンサートにも参加しています。(へっぽこ感想は→こちら)
キャストがコンテスタント(コンクールの参加者)の心情を朗読し、ピアノ曲が演奏され、その中で恩田陸さんが詞をつけたオリジナル曲「ひかりを聴け」と、日本語歌詞で歌ういくつかのクラシック曲が出来上がりました。

今回のコンサートは、物語の内容から離れ、「音楽」という共通項を通して集まった4人がコンテスタントのように個性を発揮する”異種格闘技戦”(千住さん談)のようなものでした。順位はつかないけどね。
前回のコンサートで生まれた曲を交えながら、カバー曲、オリジナル曲をピアノとオーケストラの演奏でそれぞれのシンガーが歌っていく、という構成。


アッキーがシンガーソングライターとしてデビューする少し前に大知くんが休業期間に入り、その後、アッキーは舞台俳優としての活動が多くなっていったので、2人が同じ番組やステージに立つことはなかったと思います。

今では役者としてのアッキーも大大大好き。でも私がアッキーを知ったのはデビュー曲を偶然TVで見たからで、原点はシンガー。大知くんのファンはアッキーのことをまったく違うフィールドの人だと思っているかもしれないけれど、スタートは同じところなのですよ。

どうしてこの2人の話から始めたのかというと、2人の出会いが、2人の声の出会いが幸せだったから。

アッキーは、2人で歌うとき、相手が男性でも女性でも、相手の声を生かすことに長けていますが、大知くんと声を合わせて歌うところは、”音楽”が祝福しているようでした。
大知くんの曲「music」ではキュートで楽しそうに、オリジナル曲「ひかりを聴け」では、声の重なりを慈しむように、4人の真ん中で目を合わせて歌っていることが奇跡に思えました。

そこに木村優一さんの包容力のある高音が合わさり、藤澤ノリマサさんの声や松下優也くんの声が加わって、この人たちと観客が音楽で繋がっていること、音楽が包み込んでくれることを実感できた空間でした。


アッキーが1曲目に歌ったMichael Jacksonの「Earth Song」は、17年のホワイトデーコンサートでも歌っています。
原作『蜜蜂と遠雷』の中で、コンテスタントの1人である風間塵という少年が「音楽を外に連れ出したい」「音楽は外にある」と言っているのですが、アッキーは「Earth Song」でそれを表現しようとしていました。

「Earth Song」は、地球が人間によって破壊されていることを訴えている曲です。
特に18日のアッキーは、地球の悲しみ、叫び、痛み、人間の愚かさ、生命を脅かす恐怖、全ての感情が爆発していたように感じました。それが逆説的に自然の美しさを想起させて、音楽が譜面と離れたところで生きているようでした。

一方、ドビュッシーの「月の光」。ピアノとアッキーの声が混然となって、月光に溶けていく。
最初は夜の湖に映る月の静謐な感じから、思索に耽っていると空が白んでくる、その数時間が脳裏に描けるようなドラマチックさもありました。

アッキーは、原作のテーマと絡めて、地球と月という自然の対比をセットリストに組み込み、ダイナミックで悲劇的な「Earth Song」と清らかな「月の光」、この対照的な事象を表現できるのが”音楽”であることを証明したのです。そのことに心から感服しました。

「Can’t Take My Eyes Off You」はフランキーとして歌うよりもパワフルだった気がします。
MCで「この曲は50年前にFrankie Valliが歌った曲だけれど、それを今、自分を通して届けることができる、それが音楽の素晴らしさ」といったようなことを話していたように思うのですが、その50年に対するリスペクトと、それを今の自分が歌うという自負も感じられました。
「止まらない一秒」は、何度も聴いているものですが、歌詞にある「勇気を鞄につめ 希望の駅へ」って、ものすごく星野鉄郎的だな、と今更思ったりしました。
繋がっているんだなぁ。


大知くん、1日目の時点でオーケストラとの呼吸が合っていて驚かされたのだけれど、2日目ではこの機会が初めてだとは思えないくらいにフィットしていて、音楽に対するセンスと勘の良さがあるから、どこを調整すれば良くなるのかすぐに分かって対応できるんだろうなぁと思わされました。
「ふれあうだけで」も1人で歌った「ひかりを聴け」も、オケの音を体全体で感じながら歌っているのが、音を身体とリンクさせてパフォーマンスする人ならではだと印象に残りました。
2日目の「EXCITE」はかなり踊っていましたよね。

また、まったく異分野の現場で、自分のペースに引き込むのではなく、相手をリスペクトしてそこに自分がスッと入っていく姿が素敵でした。

木村優一さんは「ソプラニスタ」と言って、男性でありながら女性のソプラノ音域を歌える歌手です。
女性のソプラノは、時に音が鋭すぎて聴いていると頭が疲れてしまうことがあるのですが、木村さんの声は、耳に優しく、神聖な雰囲気がありながらもリラックスしてしまう魅力がありました。

藤澤ノリマサさんはTVでは拝見したことがありますが、生は初。オペラの歌唱法で日本語を歌う、というのは難しいですよね。
ベートーヴェンの「悲愴」をモチーフにした「未来への道」は、このコンサートの趣旨にピッタリだったと思います。どこまでも伸びやかで、その力で私たちも押し上げられるようなポジティブさ。

松下優也くんは舞台でも活動しているのは知っていますが、残念ながら今まで観劇したことがなく、こちらも生で見るのは初めて。
「あなたが欲しい」は3人聴いたことになりますが、松下くんのバージョンがいちばん好きかも。キラキラ感。

そして、1曲だけプロコフィエフを弾いた川田健太郎さん!1小節の音を拾うだけで1日が終わってしまうのではないかというぐらい複雑怪奇な音の連なりをねじ伏せる超絶技巧。
前回のコンサートでは、プロコフィエフとバルトークの協奏曲を全3曲暗譜で弾ききったという驚異のピアニストです。
千住明さんとは旧知の仲のようですが、彼のピアノは2回のコンサートの核だったと思います。


千秋楽の挨拶で、千住さんから「アッキーは、歌手のみんなのまとめ役として頑張ってくれて…」という言葉がありました。
アッキーは「そんなこと言われたら今、両肩が急に重くなりました(笑)」なんて言っていたけれど、こういう場に不慣れな大知くん(初日は”だいだい”と呼んでましたw)をさりげなくフォローし、松下くんには真っ白のスーツにツッコミを入れつつ「X4」という彼が所属するグループ名を出し、木村さんと藤澤さんとは、4人で歌うときにアイコンタクトを取ってみんなで楽しもうとしていました。
その気配りを尊敬します。

個人的には「(後ろの指揮台にいる)千住さんが前に出てくるまで、口笛吹いて待ってますね〜♪」というどこのスヌーピーですか?というフリーダムなアッキーも大好きですけどね(笑)

このコンサートで多くの出会いが生まれたようで、それぞれのSNSを見て嬉しくなります。
また、一緒に音楽を作り出す機会がありますように!

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